政策議論のために頭に入れておきたい!! お金の根源的な性質

議論というものは、前提を間違えたり勘違いしあっていたら、前には進みません。
この記事では、国の財政議論のほとんどの場合の前提となるお金の性質を記します。

お金自体に悪意はありませんが、お金だからこそ持つ根源的な性質です。

 

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1.お金は集まる 2.お金にひとは騙される 3.お金にひとは操られる 最後に

  • *お金はこのようなものだから、もう使うのをやめようという話ではありません。性質を理解した上で、政策や議論に活かして頂ければ、との想いで書いています。

 

1.お金は集まる

お金は貧しいひとの手元を離れ、お金持ちのもとに集まる性質を持っています。

  1. ぱっと思いつくのは、『利子(・配当金)』だと思いますが、利子だけではありません。
  2. 余分なお金を投資に活用することにより、更なるお金を集める仕組みを作ること
    *この仕組みは産業革命以降の資本主義で更に強化?(確認中)
  3. 不景気や増税/歳出削減の政策の効果は巡り巡って、立場の弱いひと、貧しいひとに向かうこと⇒更に貧しく…
    好景気や減税/積極財政の政策の効果は巡り巡って、有利な立場のひと、お金持ちに向かうこと⇒更にお金持ちに…
    *だからと言って、お金を供給しないと、「お金は集まる」性質により格差拡大

お金が集まる性質があるからこそ、格差是正の政策は国家として必要不可欠となります。

また、増税/歳出削減時は、お金持ちからお金をとるように
減税/積極財政時は、貧しいひとからお金が流れるようにも考える必要もあります。
逆を行うと、お金が集まりやすい性質が加速し、つまりは格差拡大が深刻化します。

加えて、インフレもお金が集まる性質を打ち消すのに役立ちます。

  • ただしインフレは、多少なりともお金を持っているひとへの罰金でもあります。インフレの際はしっかりと収入にインフレ分を転嫁できる仕組みになっていないと、インフレへの大衆の嫌悪感は逆に強まる結果に陥ります。

 

 

2.お金にひとは騙される

現代は、多様なモノ・サービスが存在しています。

モノ・サービスが豊富に存在すること自体はいいことかもしれませんが、
逆に、「お金があれば何でも叶う」との誤認が起こりやすいです。

素晴らしいのはモノ・サービスが豊富に存在することなのに、
何でも手に入るお金こそ素晴らしいと
お金にひとは騙されます。

 

更に、お金でモノ・サービスの価値をはかっているため、お金に換算できない(往々にして大切な)ものの価値が軽く見られたり、無視されたりします。

例えば、家事、育児
主婦は「自分は仕事をしていない」と劣等感を抱いてしまわないでしょうか?

例えば、医療、介護、災害救助、農業
命を護る労力に見合う評価が本当に出来ているのでしょうか?

  • →そもそもどうやってお金でモノ・サービスの価値をはかっているかはこちら(xbブログ)

 

経済指標についても、ほぼ必ずお金に直して算出する必要があるので、お金で換算できないものの価値は無視したものとなります。

チラシ補足説明で目安の指標として取り上げているインフレ率や潜在GDPについても同様です。
残念ながらお金に騙された枠からは出られてはおりませんm(_ _)m

お金にひとは騙されるものということを念頭に置いて、政策立案や議論を行う必要があります。

今抱いてる考えもお金に騙されているかもしれないな、と…

 

3.お金にひとは操られる

「貧すれば鈍する」の格言にあるように、
お金に困れば、お金を得るために何でもやるというようにひとは変わります。

お金に困った辛い経験をすれば、お金持ちになってもお金を更に得るために手段を選ばなくなるひともいるかもしれません・・・

「大事なのはお金じゃない」などという人は、お金のない状態を長く続けたことがないに決まっている

ロバート・キヨサキ(金持ち父さん 貧乏父さん著者)

 

お金にひとは操られるものですから、格差是正は、犯罪抑止や治安の向上に繋がります。

 

また、こうした直接的な意味だけでなく、日本円を扱うものは日本円の価値を、ドルを扱うものはドルの価値を、そしてビットコインを扱うものはビットコインの価値を下げないような行動に出ます。

 

ウソは一度ついたら、そのウソを隠すために更に大きなウソをつく必要があると深みにはまっていくものですが、
お金に関わっても同じようなことが起こります。

一旦、何らかのお金の使用を始めたら、ひとはそのお金を護る守護者に変わります。

ひとの集まりともいえる政府、中央銀行にとっても同じことであり、強力な守護者に変わります。

  • 日本円の価値の低下を心配するひと達にとっては安心できるお金の性質かもしれません。

 

 

最後に

お金自体に悪意はありませんが、お金が持つ根源的な性質を記載しました。

1.お金は集まる

2.お金にひとは騙される

3.お金にひとは操られる

このような性質に嫌悪感を抱く方も多くいるかもしれませんが、現状、私たちはお金を使わざるを得ません。

  • *完全にお金のコントロールから外れるには、例えば全人類が近しいひとと同じように相互理解出来る状態まで技術進歩が進まないと難しいと考えます。

必ず、どこかで妥協をする必要が出てきます。

議論をする際、相手がどのように妥協し政策を掲示しているのか見極めることが上手く話を進めるポイントにもなると考えます。(相手の心が汚い等の罵倒に発展するのではなく・・・)

 

一方で、より良き妥協や正確な現状理解もできるように常に私たちも知識をアップロードし進歩していく必要があります。

方向性の正誤はともかくとして、「国の借金」、BI(ベーシックインカム)、政府貨幣、仮想通貨、ビルトインスタビライザー、MMT(現代貨幣理論)も、より良き妥協に向かう中で起こっている話ではないでしょうか?

 

財源研究室の<おカネと暴力の歴史解説>分室において、お金の正確な理解のための情報発信を行っております。

そちらについても、参考にして頂けたら幸いです。

 

 

 

お金が持つ根源的な性質

1.お金は集まる

2.お金にひとは騙される

3.お金にひとは操られる

 

 

「税金は財源じゃない」の3種類の説明の仕方について

 

01-01.本当の財源はモノ・サービスの供給能力