私たちの理想を制限する2種類の重し:今、何故動きにくくなっているのか?

財源チラシ説明 04 将来にツケを残さないためには?の△ピラミッドの説明を説明をします。

 

△ピラミッドで表現しましたが、より具体的には私たちに覆い被さった重しのイメージの方が分かりやすいです。

 

この重しが存在するせいで、私たちがそれぞれ胸の内にある理想の状態が叶えられなくなっています。

 

私たちの理想制限する重しには、2種類のタイプが存在します。

 

私たちの理想制限する重し 1つ目:供給制約

私たちが現在、タイムマシンや(ドラえもんで言うところの)どこでもドアが使えないように
私たちは時間的な物理的な制限、供給制約を受けています。

 

この供給制約は、私たち人類だけでなく、生命体が誕生してからずっと全ての生命体に課されている制約です。

生命の進化や人類の進歩は、この供給制約を少しずつ克服してきた歴史です。

 

水上でしか住めなかった生命体が陸上で生活出来るようになったのも、
馬に乗って移動していた人類が車や電車に乗って移動出来るようになったのも、
供給制約を克服する中で起こりました。

私たちが供給制約を克服する力を【供給能力】と呼びます。

 

供給能力は進化や進歩の過程で少しづつ大きくなっていっています。
多くの”血と汗と涙”の積み重ねによって、少しずつ大きく今の状態となっている供給能力はその存在自体が尊く貴重なものです。今ある供給能力は過去の先人たちの夢が現実の形になったものです。

今は、単なる夢物語に過ぎなくても、人類はいつかタイムマシンやどこでもドアを完成する日が来る”かも”しれません。

 

私たちの理想制限する重し 2つ目:私たちの常識

 

2つ目の制限は、私たちの常識です。

私たちは、常識によって自らの行動を制限しています。ひとの目が気になるからやらない、という行動も常識により制限された結果です。「常識がない」と他人から評されることを嫌うひとも多いでしょう。

供給制約と異なり、2つ目の制限は私たち人間によって作られています。人為的な制限です。

人為的な制限は、ときに憲法や法律等の言葉で説明されたルールとしても表現されます。

 

時としては、このような人為的な制限は必要です。1つ目の供給制約がなかったとしても、ひとがひとを殺してはいけないと同じようにです。

一方で、このような人為的な制限が悪い方向に向かうこともあります。

例えば、政府債務のプライマリーバランス黒字化目標や共通通貨ユーロ導入による通貨発行権の放棄が挙げられます。
良かれと思ってやったことが、結果的に悪いことに進むこともあります。ひとは完璧ではありませんので。

 

言葉に表されてない常識は、人為的な制限の中でも特に強い制限となります。

自民党の憲法改正草案の中に財政健全化が記載されているように、私たちの常識が国の根幹のルールを変えることにも繋がります。

ときには、私たちの常識・・・思い込みが、私たちを窮地に追い込むこともあります。
今の国の財政の問題は、私たちの常識と言う名の思い込みによって、自らを苦しい立場に立たせています。

 

私たちの常識、人為的な制限は、私たち自身が変われば簡単に変えることが出来ます。

貸し借りの記録としてのおカネの発生、対価なしの一方的な搾取が課されない民主国家の誕生、金本位制の放棄も、私たち自身が変わったために起こりました。

私たちの常識は、供給能力がその力を発揮出来るように柔軟に形を変えてきています。

 

まとめ:変わるのはまず私たち

財源チラシ 04 将来にツケを残さないためには? で説明した通り、今の日本では本当の財源である「供給能力」を護るために大胆な政府支出が必要となっています。

一方で、その大胆な政府支出をまず阻むものは、IMFでも財務省でもなく、私たち自身の常識、思い込みと考えます。

(そもそも、財務省も財政健全化しないといけないという思い込みやルールに囚われ、広報活動を必死にしているということもあるかと思います)

 

私たちを本来、縛るものは時間的な物理的な制限である供給制約であり、

供給制約を克服する力は供給能力

そして、02.使わないと本当の財源は減る で説明した通り、供給能力は需要がないと減っていきます。

供給能力の減少を食い止めるには、人為的な制限、私たちの常識、思い込みをまず変える必要があります。
私たちの思い込みを変えないと満足な政府支出が出来ません。

 

私たちの常識、思い込みを変えるために財源チラシを作り配布しています。

あなたが願う理想の社会のためにもっと調べてみませんか?

 

財源研究室Top画面

チラシ補足説明

 

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