金本位制の国の黎明期 (金採掘量が多い国の場合)

先日の投稿で、“管理通貨制度の国を、何もない状態から始める”という思考実験をしてみました。

管理通貨制度の国をはじめる方法を考える

 

これに対して、“金本位制の国を、何もない状態から始める”と、どんな風になるだろうか、と思い、同じように思考実験してみました。

管理通貨制度では、民間の預金や、市中銀行の日銀当座預金を作るためには、国債の発行が必要ですが、金本位制では民間事業者が採掘によって預金を作ることができそうです。

(この辺、ビットコインにも”採掘のような”作業があるので、よくできているとは言えそうです)

そして、豊富な金採掘量によって、金本位制が順調に回っている場合は、政府が出しゃばる必要がなく、夜警国家も可能だったと思われます。

 

ただし、金本位制で平和な資本主義を健全に成長させられるのは、金採掘量が豊富な国だけに限られ、実際のところ、平和ではないことが頻繁に行われたようです。それについては次回考えたいと思います。

金本位制の国の黎明期(パターン1)

 

【注意事項】このシミュレーションは、中央銀行、市中銀行、民間事業者、政府それぞれの役割を、現代的な視点で割り当てたうえで、金本位制の国のはじまりを議論しています。実際には、現存する国のほとんどが、古代→中世→近現代と歴史を経ており、その歴史の中で機能や役割が変遷しながら、現代に至っています。従って、ほとんどの国が、上記のPDFに記載したような、すっきりした始まり方や、発展をしていません。しかしそうであっても、商品貨幣と信用貨幣の違いを理解し、信用貨幣を使いこなすために、このようなシミュレーションをやってみることは意義があると考え、資料を作りました。

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