今、テレビのニュースでは「異次元の少子化対策」について報道されているけど、ほんとないよりマシだけど「こんなに支援があるのだったら安心して子どもを産もう〜」と思えるようなものではないと思います…
「令和・三酔人経論問答 官僚たち、かく語りき 少子化編」を読みました。猪さんと、狐さん、雛さん3人が語ってくれています。大事なことが薄い冊子にギュっと詰まっているから、結婚してるとか独身とか関係なくみんなに読んでもらえたらいいなと思います。
「子ども」とは何か 人類の歴史を振り返っちゃったりして面白いです。
「少子化は、100年前から続く超長期トレンドである!」
「近代になって登場!歴史的には異端な『標準家族』」とか
子どもはずっと「生産財」子どもは労働力として期待されていて、老後の面倒を見てもらうという意味で子どもは「資産」であったのに、大正時代から 「生産財」から「消費財」に変化していった…
江戸・明治期は都会で生涯独身を貫く人もおり、みんなが結婚している農村もあり、かと思えば離婚しまくっていて、柔軟にコミュニティを形成してバランスをとっていた…
長い歴史から見れば伝統でもなんでもない「標準家族」が「伝統的家族」と呼ばれて…
最後のしめの部分で
“猪さん:現在社会が女性に対して発信しているメッセージは「結婚しろ!出産しろ!そのせいで自分らしく生きられなくなるかもしれないけどね★」だよ。冷静に考えると、あんまりじゃないかな。これは、少子化にならない方がどうかしていると思うよ。”とあるけど
本当そうだと思う。
- 猪さん 狐さん 雛さんのイメージイラストを描いてみました!いかがでしょう?
子どもが生産財から消費財に変わって「子どもを持つのは贅沢」贅沢品になっていて…経済と時間と精神と体力に余裕のある人しか子どもを持てない… かなりハードルが高い…
少子化は100年を超える超長期トレンドやけど、今の少子化は
なんというか…ブラック企業が蔓延する過酷な労働環境、なんていうか公務員である学校の先生方もブラックな働き方を強いられていて、低賃金長時間労働が普通になってる状況で子どもを持つなんて無理 経済的とか仕事のキャリアとかより、普通に時間、肉体的疲労、精神的疲労で「子どもを持つ」とか考える余裕すらない状況だからじゃないかなと思う。
「異次元の子育て支援」とかいうより、全員の支援することが結果的に子育てしやすい社会を作ることにつながるのではないかと思う。
子育て世帯には支援があるけれど、子どもがいない世帯には経済的支援はないのに、産休育休で抜けた人の分職場での負担が重くなったりしたら…子どもがいない世帯の人の不満がたまる…分断してしまうと思う。子どもがいない世帯の人も産休や育休の人の分の仕事をカバーしていたりするのだから間接的に社会的に子育てを助けている、ということにも目を向けたいと思う。
ブラックで闇がはびこる日本の社会で、生きるのが辛いからそんな世の中に子どもを産みたくない…というか、生まれてくる子どもに辛い思いをさせたくないから、子どもを産もうと思えない…という気持ちになったりするんじゃないかと思う。
少子化は問題だとは思うけど、今、生きている人が辛くないような社会にしていきたいよね と思います。
シン補足
この「令和・三酔人経論問答 官僚たち、かく語りき 少子化編」は2023年末の冬コミのときに購入しました。
売り子を担当していた官僚さん(猪さん、狐さん、雛さんのどなたか)に、”じゃあ、どうやったら少子化が解決すると思いますか?”という不躾な質問したら、『政府の支援が必要です』という答えが返ってきて購入を決めました。
本の結論部分:
どんな家族の形であれ、家庭環境であれ、親子を全力でサポートする姿勢と体制を整えれば、「結果的に」少子化は解決するのでってこと。
・・は全くその通りだと思いました。薄い本なのに、しっかりとデータとともに作ってあり、予想以上の内容でびっくりしました。
残念ながら、現在、在庫切れとなっているようです。
代わりとして、(というか、こっちが元の本)
『パパの家庭進出がニッポンを変えるのだ』という本もありますが、多方面からタイトルで誤解を受けそうで、ももさんも代わりの本の紹介には至らなかったようです。(もったいない!代わりに私が宣伝しています笑)
真の意図が伝わるように
「令和・三酔人経論問答 官僚たち、かく語りき 少子化編」の再販等ができるように、今後とも何らかの形で協力できればと考えています。
©もも ©令和・三酔人の会
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